2018-02-10から1日間の記事一覧

これを孤独と言うのなら

幼い頃から、私が泣こうが迷おうが悩もうが、助けてくれる人はいなかった。私は私自身でこの心を守ってやるしかないのだと理解した。母親も父親も私には「そこにいるだけ」の存在で、友人はマネキンと同等だった。恋人ができても、所詮おままごとの延長にい…

土に還れば

私たちは毎日、その日の中で一番印象的だった話をしながら夕食を食べる。「今日はどうだった?」「昼に食べたオムライスがひどく不味かったな。」彼は顔をしかめ首を横に振りながらそう言った。「結花はどうだった?」私はこの話が出来るのをずっと待ってい…

身勝手な愛

もう二度と会えない君のことを想う。手を切ったのは私の方だというのに、夜が来ると決まって私は君を想う。なんて身勝手なことだろう。分かっていてもやめられないのは、何故だろう。どこで何をしているのだろうか、毎日のご飯は美味しいだろうか、隣にいて…