答えのないクイズ

途端に先のことが見えなくなった。どうやって生きていけばいいのか、何のために生きているのか分からなくなった。きっかけと呼べるようなものは思いつかない。漠然とした不安と焦りが募っては消えまた生まれる、その繰り返しの中で身動きができなくなった。息をするのも辛かった。誰かに助けを求めることも、うまくいかない。だって私の周りは「何のために生きているのか」なんて、そんなこと考えちゃいないから。誰にだって悩みはあると頭で分かってはいても、私には周りの人間が皆楽しそうに生きているように見えた。本当に誰も気付いていないのか、どうして私は気付いてしまったのか、そんな疑問がチラついては消えた。

 

私は暗い部屋で膝を抱えて泣くことしか出来なかった。そのうちに涙も枯れて、やって来たのは孤独だった。救いようのない孤独は私の首を絞めた。苦しくて手を伸ばしても、どこにも誰にも届かない。私はかかってはいけない罠にかかってしまったのだと思った。一度かかった罠からは抜け出せない。私は答えのないクイズを解かされる。どうやって、何のために、生きているのか。


教えてくれと叫んでも、声一つ返ってはこなかった。